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薬膳療庵:新山崎物語り

保湿の考え方

 保湿は、幾つかの種類が有るが、基本的にはどの種類の肌質かによって大きく考えなければならない。漢方の服用薬に有る「消風散」これらとの併用も効果を増す。
 だが、一般に乾燥肌ではなく、普通の人が10センチ脂質層があるなら、アトピーの人はその半分もないのではないだろうか?その人の食生活も大きく左右するが、やはり一番には、消毒。これは、小さなお子さんで染みなければ直接塗ってもいいが、水道水で5倍くらいに薄めても効果はある。それをしてから5分ほど置いて、お風呂に入るのが良い。

 お風呂で使う石鹸は、具体的にはごしごし洗わない。あくまでも、弱酸性のシャンプーなどでも良い、泡で洗い流す程度、それ様の石鹸でも十分効果がある。元来、脂質層の油や皮膚の死骸は、湯船のお湯に浸かるだけで十分浮き上がる。そして絶対に10分以上は入らない。入りすぎると、それ以上にも不足している脂質層の油が、溶けて浮き上がり無くなる。

 さて、お風呂から上がるわけだが、ここで体が火照っていたら、痒みが増すので、つま先や手のひらを十分に冷やす。サテここからが大きなポイントになる。先ず、汁(浸出液)が出ているかどうか、出ていない場合でもどうするか、一番にはどちらであっても、もう一度5倍イソジン、そして抗生物質、それから少しの時間を置いて、亜鉛化軟膏、紫雲膏etc

 だが、何故か夜中2時前後頃猛烈な痒みが襲ってくる場合がある。これは、自律神経、交感神経と副交感神経の丁度入れ替わりの時間帯か、動脈の毛細血管などが開くと、そこから浸出液が滲み出るのか、そこへ黄色ブドウ球菌などが一斉に繁殖する場合などもある。あれだけ抗生物質や軟膏などを塗っても効果は無いのか?実際軟膏などの硬化時間は4時間前後か、
 では凌ぐ方法としては、市販薬の抗ヒスタミン剤がそこそこ効果がるが、これはマクロファージが出すH1受容体のヒスタミンを押さえ、それが毛細血管の広がり等を押さえる。しかし、もう一つH2受容体も止める胃薬も効果が有る。持続して寝る前から朝まで持続するが、基本的には4日間続けて様子を見るのが良い。これらの薬等は、小さな子供には使えないのでその時はそれなりの指示を私はする。無論保湿剤に関しても色々な考えの元指示をする。

 朝にはもう一度殺菌、保湿をする。事によれば包帯をすると効果は上がる。効果とは、この病気は引っ掻かないと治るとの考えも有る。何せ、空気に触れるだけでも痒いのだから、これはこれで効を奏すが、寝る前に撒いても何故か朝は外れているので、なるべく外さないものか方法を考えれば良い。

 もう一つ対策で、温泉療法がある。これはどうなのか?今迄と同じ物を食べていたら、効果はありません。それどころかもっともっと爛れ酷くなります。何も温泉に行かなくても、薬局に有る610ハップ←ムトウハップ、で十分だが、これの考え方は、硫黄成分で黄色ブドウ球菌を全滅させるという考え方であるが、折角の皮膚善玉介在細菌まで死滅させてしまうので、悪化の道を辿る場合も少なくはない。
 面白いアトピーの考え方で、これは戦時中の兵士がやったそうだが、土の中に穴を掘って、顔だけ出して素っ裸で埋める。そうすると土中の根こぶ菌などのバクテリアが黄色ブドウ球菌を退治するらしいが試した事が無いので、それはなんとも、だが、意味はわからないでもない。
 温泉療法は、恐ろしいほどの皮膚がフケのように剥がれる。剥がれ落ちてもその下の皮膚はまだ若く薄い。一旦は改善したように錯覚するが、良くなったと聞いたケースは殆ど無い。
 海水療法はどうか?元々人は海に生息して進化した。塩分濃度20%は、魅力もあるが、海水に浸かるのは、夏ではないだろうか?直射日光を見るだけでも相当炎症は進む。悪化しているのなら、副腎が出すコルチゾール、自らの天然ステロイドがどの状態か、正確に把握したら、余計紫外線で酷くなることも考えなければならない。

 さて、前文で未記載したが、そのコルチゾールの原料はコレステロールとビタミンC、それ以外に、糖を燃焼させるのがビタミンB1、脂肪はビタミンB2、最も大切なアミノ酸の燃焼にはビタミンB6、やはりこれらも重要なポジションを司る。


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